モニタリングチーム事務局の最近の活動
文部科学省災害対策支援本部、環境省除染チーム、福島県除染情報プラザ、JAEA福島技術本部、川内村役場、広野町などの担当者と面談し、SVCモニタリングチームに活動の場所を与えてくれるように要請しました。

2012/03/10

第1回関西地区モニタリング研修会

 2012年3月10日(土)に第一回関西地区研修会を開催しました。参加者は総勢42名でした。



 会場は、大阪保健福祉専門学校(大阪市淀川区、新大阪駅前)にご協賛頂き、無料で教室を使わせて頂きました。ここに厚く御礼申し上げます。
 13時より研修会実施委員長の八木(関西地区副代表)の司会のもと開会し、中川(西地区代表)が関西地区からの挨拶を行いました。続いて、参加者全員で昨年3月11日の東日本大震災の犠牲者に向けて1分間の黙祷を捧げました。塩谷(福島原発行動隊副理事長)から挨拶と研修の概要説明の後、Jヴィレッジでの研修に参加した小林(福島原発行動隊隊員、大阪工業大学准教授)による30分間の基礎講義「放射線と放射能」「放射線被ばくと人体影響」が行われました。講義は「元素と周期表」、「原子の構造と大きさ」、「同位体」などの平易な解説から始まり、放射線の種類と特徴、放射性核種の半減期、放射線に関する単位と意味、体外被曝と体内被曝、身体内・食品中の自然放射性物質、急性放射線影響、遺伝的影響などがわかりやすく説明され、活発な質疑応答がなされました。
 休憩をはさんで、15時より塩谷・伊藤(福島原発行動隊理事)の監修のもと、Jヴィレッジでの研修に参加した行動隊員(海老沢、高野、黒川、若林、小林、新名)が講師となって、セシウム137などの線源を用いた放射線(γ線)測定の実習を行いました。まず、測定器の取り扱いや計数値と線源からの距離の関係を学習し、さらに「模擬的な空間線量率測定」や「除去物のBq/kgの測定」などの“フィールド体験”実習が行われました。参加者持ち込みの測定器と行動隊本部のALOKATCS-172B基準器を用いた比較評価も行われました。
 最後に行動隊の今後の活動等に関する質疑応答や討論も行われ盛況のうちに閉会しました。アンケートの結果、次回の研修にも参加を希望する参加者が多数見られました。研修会の様子は直井によりビデオ撮影されましたが、音声の録音が不調であることが判明し、公開することを止めました。
(文責:時田(関西地区広報)

2012/1/22


神奈川地区でモニタリング研修会を開催

神奈川グループの第2回の取り組みは「第1回モニタリング要員育成研修会」でした。研修会実施に向けて数回の準備会が持たれました。
準備段階では参加者目標は30人でした。ところが、当日は参加者、スタッフ含めて40人を超える盛況で椅子も足りないという状況でした。参加申し込みが応募者数を超えたのは行動隊の現地でのモニタリング活動がなかなか実現できないことの反映ではないかと思われます。
研修会は講義1の「放射線の人体への影響/放射線防護と管理基準の概略」を高城さんが映像を活用して行ないました。講義2では塩谷亘弘副理事長が「放射線測定器の種類と特性」を行い、西ひろしさんが「各種測定器」の取り扱い方法を説明しました。
じつは実習のために鈴木尚雲さんが鉛板やスケールなどを準備してくださったのですが、西さんの説明が終わるや否や、参加者は全員4グループに分かれて実習に突入してしまいました。せっかく準備して下さった鈴木さんにはこの場を借りてお詫びします。関西電子さんの協力もあり、参加者はさまざまな測定器に触れることができました。
会の終わりごろには協力者の牧山ひろえ議員も顔を出して挨拶をしたところ、@千葉県東葛地域の被害賠償が行なわれない理由、A個人が測定した放射線量の数値公表の可否に関して質問が出されました。これらの質問については牧山ひろえ議員が政府に質問してくださり回答が事務局と世話人に届けられています。(杉山)

2011/12/21 

VacuTec社製可搬型比例計数管式γ線測定器のテストと工場にモニタリング報告

1221日午後、VacuTec社製可搬型比例計数管式γ線測定器のテストを兼ねて、予てから依頼があった横浜のある工場の内外のモニタリングを、モニタリングチームの塩谷、西、佐々木、平井が当該工場の従業員5名の協力を得て行いました。VacuTec社製可搬型比例計数管式γ線測定器は検出できるガンマ線のエネルギー領域が6keV-3MeVと広く、検出部の体積が大きい高感度の検出器です。したがって、ホットスポットの探査が容易になり、また空間線量率の計測時間が短縮されます。実際に、工場内外の空間線量率の測定時には、関西電子のハンディータイプのGM管式サーベイメータと比較してその威力を実感させられました。モニタリングの結果は、工場内外の平均空間線量率(地上1m及び5cm)は東京の新宿周辺よりも低く、ホットスポットは発見されませんでした。また工場に搬入された資材・材料等と搬出される製品の汚染検査を行いましたが汚染はありませんでした。

 
2011/11/23 

第1回千葉地区モニタリング講習会

行動隊はこれまで2回に亘り資源エネルギー庁のもとで日本原子力研究開発機構の協力を受けて東京電力が行う放射線測定要員育成研修へモニタリングチームのメンバーを派遣してきた。しかし派遣枠に制限があり、また機会も限られていることから、今後長期にわたって現地福島のモニタリングに参画するためにはどうしても要員の独自養成が必要な現状にある。加えて高い指導力の講師陣とそれを支えるサポート体制も逐次確立されてきた。
このような背景の下、行動隊が行う第1回の講習会が11月23日、船橋市教育会館で行われた。当日は好天に恵まれ、総勢25名が講習会場に集まった。内訳は講師3名(塩谷、西、伊藤(邦)-敬称略)、受講者は広島からの参加を含め17名(本部関係者を含む)、事務局5名の他、関西電子から計測器提供を兼ねて進士氏が参加した。予定の10時から座学が始まり、まず塩谷、西の両講師が放射線物理の基本を講義した。この中では元素の構造から始まり放射線発生のメカニズム、α、β、γ線の特色など、質疑も交えて詳細な説明があった。また放射線の人体に及ぼす影響の単位であり、測定器の表示値であるシーベルトの意味が述べられた。そして午前最後には測定器の説明が行われた。因みに、今回使用した測定器は次の通りである。

Aloka電離箱タイプ計測器(γ専用標準機)
Aloka シンチレーションタイプ計測器(γ線用副標準器)
関西電子 KRM311ハンディータイプGM管式計測器(α、β、γ線用3種類3台)
Inspector (α、β、γ線用)ハンディータイプGM管式計測器計測器
Horiba PA-1000 Radi (γ線用) ハンディータイプシンチレーションタイプ計測器
その他

昼食後、車に分乗して船橋市運動公園へ移動した。実習は、受講者4グループに測定器を配分し、それぞれに講師がついて3〜5か所の空間及び地表を測定した。今回は測定器の扱いに慣れるため、30分ごとにグループ間で器材を交換して測定を繰り返した。約4センチの土砂が溜まった駐車場わきの側溝部では当初1.07μsv/hが測定されたが、土砂の除去(除染)後は0.23μsv/hとなる事象も経験した。15時再び教育会館に移動して、塩谷、西両講師から測定値についての評価とモニタリングの今後の展望について話があった。最後に地元担当の杉田が挨拶し、16時半講習会は所期の目的を達成して終了した。なお今回、場所の設定等に当たり野田事務局員の格別の尽力があったことに感謝し報告としたい。 (文責 杉田)              


2011/9/9

報告 放射線測定要員育成研修

9月9日にJ-Villageで行われた放射線測定要員育成研修にモニタリングチームの7名(高山、高比良、西方、坂本、西、伊藤、塩谷)が参加しまし た。この研修は福島第一原子力発電所及びその周辺地域での放射線測定要員として作業が想定される、汚染サーベイ、簡易な除染、保護衣の脱着・監視、空間線 量率の測定が行える技能を身につけるための研修です。資源エネルギー庁の要請に基づき東京電力が実施しています。既に4回行われており、講師陣は日本原子 力研究開発機構・原子力人材育成センターの先生方でした。

午前中に、「放射線の性質と人体への影響」、「放射線の防護と管理基準」、「放射線測定器の種類と特性」と題する講義があり、いずれの講義も重要事項を非 常に要領よくまとめられた密度の高い講義でした。おそらく、放射線に関連する物理学と放射線の生物への影響や放射線に関わる法令に関してある程度の基礎知 識が無いと、講義の内容と良さを理解することが難しいのではないかと感じました。

午後には、午前の「放射線測定器の種類と特性」の講義の残りと、テーブルの上に周到に用意された装置(137Csテスト線源を持つ)と、NaIシンチレー ション式サーベイメーターと電離箱式サーベイメーターを使って放射線の強度が遮蔽材を置くことによって減衰すること、また距離によっても減衰することを見 る実験、そして半導体式ポケット線量計が実際に時間とともに直線的に積算量が増加していく様子を見る実験を3名一組で行いました。

その後、屋外にGM管式サーベイメーターを持って出て、玄関前の車道の中央付近のコンクリート表面と雨水を集めて下水道に流す口の近くに残留している 137Csからのβ線とγ線の測定を行いました。さらに駐車場に駐車している車のタイヤ表面に付着している137Csからのβ線とγ線を測定し、タイヤ表 面の放射能は0.3Bq/cm2を得、車道表面の値3.5 Bq/cm2と比較して約10分の1でした。おそらく、タイヤ表面は走行中は常時摩耗しているので付着量が少ないのだろうと推論しました。この測定は 137Csのようにβ線とγ線の2種類の放射線を出していて、しかもGM管式サーベイメーターに入るγ線は測定したい部分以外の周辺の放射性物質からも飛 来している場合に、目的部分からだけの寄与を簡易的に分離する方法を学ぶもので、興味ある測定でした。最後に、草むらの中で、地上50cm、1m、2mと 地中30cmの所の空間線量をシンチレーション式サーベイメーターで測定し、それぞれ、1.0μSv/h、0.82μSv/h、0.78μSv/h、 0.14μSv/h、を得、高さによって値が異なることを確認しました。文部科学省が各地の環境放射線量は地上1mで測定した値とするようにしているのは 各地の値を比較するという点においては非常にいいことであるということが理解できる実習でした。

最後に、部屋に戻って、防護服の着脱の実習、全面マスクの装着の仕方、圧縮空気の入ったボンベを背中に背負う開放式空気呼吸器(高濃度に汚染した空気の中 での作業用)の体験実習まで、現在、原子炉内で作業されている方達がいかに窮屈な状態での作業を強いられているかを知ることが出来た実習でした。

終了後、東京電力の担当の方に、次回の研修にもモニタリングチームから10名程度参加させて頂きたいとお願いしました。

放射線の基礎知識を持つものとして、また日頃、某大学で学生実験の手伝いをしている立場でこの研修を振り返ってみて、この研修における講義の意図と組み立 てかた及び実習の意図と組み立てかたについて、また実習時の講師の方々の丁寧な指導の仕方に、学ぶべき点が沢山ありました。講師の先生方に謝意を表しま す。
末筆ながら、この研修への参加の道を開いて下さいました東京電力の宮本常務取締役、山下部長、伊藤部長、卜部氏、川村氏に御礼申し上げます。

文責:塩谷亘弘
2011年9月10日